2014年08月01日

極私的G1ベストバウト&MVP〜5日目:仙台大会〜

1.内藤VSオカダ
内藤の最大の魅力は、その絶対に自分のスタイルを変えない「頑固さ」だと思う。
試合スタイルは棚橋やオレンジ時代の武藤の影響が強いが、その精神性はむしろ真逆だ。
今の新日本で言うなら、石井や柴田にこそ近いものを感じる。
どんな相手だろうと、展開だろうと、強引でも自分のやりたい試合を貫く、頑迷にも見えるスタイル。
一見すると今の新日本の主流の、華やかで巧さや発想で魅せるレスラーに思えるが、芯の部分では古典的な「固い」新日本。
そのスタイルと思想のアンビバレンツな感じは、ブレていると言えばブレている。
しかし、その部分がオカダと対するとなんとも魅力的に映る。「こいつには負けたくない」という気持ちが伝わることで、一貫性を持つのだ。
このライバル関係があと何年も見られるのだから、新日本って凄い。

2.矢野VSアンダーソン
単純に一番面白かった、試合巧者どうしの化かしあい。最後のレフェリーを巻き込んだ金的の攻防は、トムとジェリーみたいで、矢野VSみのるに匹敵する名物になりえるカード。今後まだまだ進化しそうな発見だ。

3.鈴木VS高橋
いつも飄々とした裕二郎が、アクセルを踏み込む相手が何人がいる。その一人が鈴木みのるだ。
パワー差を見せ付けるようなスラムで投げきり、顔面にラリアットをぶち込む。多分、嫌いなんだろうな、という生の感情が試合から見えるのだ。
そしてそれに応えるみのる。引きちぎるようなアキレス腱固めに、KO狙うような張り手。力の差を見せた勝利も、その怖さを引き出したのは裕二郎の遠慮のない攻めだ。毎年G1で当たっているが、隠れた名勝負数え歌と言っていいだろう。

MVP
内藤哲也
posted by 淺越岳人 at 13:30| Comment(0) | TrackBack(0) | プロレス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月29日

極私的G1クライマックスMVP&ベストバウト〜4日目:秋田大会〜

ベストバウト
1.柴田VS棚橋
去年の最終戦のカード。柴田の1年越しのリベンジ。印象に残ったのは、棚橋を受け止めようとする柴田、柴田を拒否しようとする棚橋という、本来のキャラクターとは違った特別な二人の姿勢だった。そして絶対に負けまいとした棚橋の、敗北。中邑さんに続き、無言だが雄弁ななんとも表現できない柴田の表情。この、一種の喪失感さえある結果。それほどに意味と価値のある試合だった。
中邑・棚橋に2連勝。柴田が背負ったこの事実も、また重い。

2.中邑VS永田
「絶滅危惧種」同士の激戦。しかし、キラー永田を引き出したのは中邑だった。そして恐らく中邑の想像以上にそれに応えた永田。ノアや全日本でしかしばらく観られなかった、叩き潰す大人気ない永田は魅力的だ。そのプライドに点火し、ギリギリの部分で上回ってみせた中邑。柴田戦で少し狂ったかに見えた歯車を、スミスと永田の100%を体感、追い込まれることで無理矢理自分の100%を引き出し、自ら立て直した。もしそうだとしたら。

3.鈴木VS天山
2連敗したみのるが、ギアを上げてきた。しかしそれに着いていこうとする天山。世代の近い2人の、このまま終われないという熱い気持ちがぶつかる好試合。最後はみのるの、逆落とし→スリーパーという最近の新日本では使っていなかったかつての必勝パターンで天山が沈む。このスリーパー、これからのG1で猛威を振るう気がする。

MVP
棚橋弘至
posted by 淺越岳人 at 13:54| Comment(0) | TrackBack(0) | プロレス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

極私的G1クライマックスMVP&ベストバウト〜3日目:山形大会〜

ベストバウト
1.小島VS棚橋
試合巧者どうしのハイレベルな攻防、その中で感じたのは「明るく・楽しく・激しい」、あのプロレス。最初から最後まで集中の途切れない流れがあって、語弊はあるが「安心」して観ていられる。が、一方で一点集中攻撃の厳しさも内包する、お手本のような試合。

2.内藤VS矢野
矢野の椅子攻撃での流血した内藤の逆転までの立て直し、そこに尽きる。キレイな攻防ではないが、アクシデントに折れずに最後まで自分のスタイルを貫いた内藤は、やはり「応援したくなる」レスラーだ。そしてコーナー剥ぎからの矢野の一連の攻撃の職人芸。

3.オカダVS真壁
オカダ戦の真壁は、違う。コンプレックス?ジェラシー?ともかく、今真壁が最もその存在感を見せるのは、オカダと対峙した時だろう。

MVP
小島聡
posted by 淺越岳人 at 11:22| Comment(0) | TrackBack(0) | プロレス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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